【トヨタ、インド市場の落とし穴に】

解雇された三人の元従業員の復職を求めるストライキを受け、
トヨタ自動車はインドのバンガロールにある工場を閉鎖しました。

インド市場は中国市場に引けを取らない魅力を持っています。
消費市場としても、労働市場としても。
しかし、インドに進出した企業にとって最大のリスクとなるのが、
「解雇の難しさ」です。去年はホンダも手こずりました。
そして今回はトヨタです。

業務態度に難のある三人を解雇して
現地従業員全員がスト決行で工場が開店休業状態ですから、
企業側としてはこれほど不確実かつ
脅威となるリスクはありません。

逆に言えば、この問題さえ解決できれば
企業側はもっと安心して進出できますし、
インド経済にとっても雇用創出効果が期待でき、
互いにwin-winな環境が生まれます。

以前取り上げたマルチ・ウドヨグ社が
企業努力でカーストの壁を乗り越えたように、
解雇事情についてもそう遠くない日に
克服できる時が来るでしょう。

"Bangalore"はインドの都市「バンガロール」で、
インドのシリコンバレー
(Silicon Valley of India)と呼ばれています。

「インドの」という枕詞がつくので
まるで「本家に対する分家」のようですが、
実際は本家を越えているとも言われています。

インドの産学協同拠点でもあり、
マイクロソフト社もインド進出に際してこの都市を選びました。

バンガロールにはバンガロールを、
もっと言うならインドという国家全体を
牽引する人材が溢れています。
その人材輩出の筆頭にあるのが、
インド工科大学(IIT)とインド科学大学院大学(IISC)です。

IITに不合格だったので「仕方なく」、
MITやHarvardに進学する人間もいるほどなので、
空恐ろしい感じすらします。

バンガロールはこのような人材を吸収して成長している都市です。
インドを語る上で欠かせませんので、是非覚えてください。

ホンダのケースでは政治家の仲立ちにより、
解雇者を再雇用することで決着がつきました。

おそらくこのトヨタの場合でも同様な決着になると思います。

そして今回のような騒動が頻発すれば
専門家たちが異口同音に"Chaotic laws"と呼んでいる、
互いに矛盾し合い複雑怪奇に絡まり合った労働法も
改正されることでしょう。
【トヨタ】 | 06:01 PM | comments (x) | trackback (x) |