【人間の操作に向かって】

1991年に発見されて以来、
着々と謎が解明されつつあるアイスマンです。
氷の中から発見されただけあってミイラとしての保存状態も良いため、
今年に入ってDNA研究結果が続々と発表されています。

今ではすっかり「バカの壁」のおじさんになっている養老孟司氏が
かつてこう言っていました。

「実際に生物学が進んでいる方向は、
 生物学者一人ひとりに聞いたらそのようなことは絶対に言わないが、
 生物学の歴史をある客観性をもって見たときには、
 人間の操作に向かって黙って進んでいるのだと考えている」

5300年もの長きに渡って眠り続けてきたミイラのDNAから
不妊であるとか先史時代における
不妊の社会的意味合いを考察できるなど、
DNA研究ひとつとってもここ数年での飛躍ぶりは驚嘆に値します。

クローン分野はごたごたしていますが、
あとは脳研究さえ進歩すれば本当に何らかの形で人間の行動を
制御・操作できるようになるのではないかと思えてきます。

医療の可能性を広げるという意味では喜ぶべきなのでしょうが、
ややもすると倫理的なハードル設定が非常に困難になりそうです。

やはり人間の操作が当たり前の時代を想像すると
少し戦々恐々とした感をぬぐえませんね。

今回の時事英語は→【アイスマン「エッツィ」
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